瀬戸内海のスケッチ 黒島伝治作品集
「文章と構成の素晴らしさ。文学を知ることは、黒島伝治を知ることだ」
―荒川洋治氏(毎日新聞)
「私は、黒島伝治の小説を読み始めると、その呼吸、リズムにからだをあずけるのが気持ちよく、気がつけば、からだがその物語の中にどっぷり浸かっているのだった。……会話の中にも抒情を感じるし、会話がつながっていくところで生まれる衝突や不安なども、その小説を深くしているように思う。」
―山本善行・解説より
香川県・小豆島に生まれ、シベリア出兵から帰還後、小林多喜二にならぶプロレタリア文学の旗手として活躍し、病のため若くして逝った小説家、黒島伝治(1898–1943)。京都の「古本ソムリエ」、山本善行が選んだ珠玉の短編作品アンソロジー。
▶表紙カバーは 【リバーシブルタイプ】。カバーの裏面にも、画家・絵本作家として活躍する nakaban作のオリジナル作品がカラー印刷されています。